黄色く熟した梅を選んでください。熟していない梅は、下記の「追熟」をお勧めします。
また、梅の品種は「南高」「小梅]が適しています。「古城」は適しません。
【追熟】日陰で新聞紙等にくるんで置くか、段ボールに入っている場合は蓋を開けたまま置くと1〜2日で黄色くなります。追熟させる時は、水に浸けないでください。
青い梅のままで漬けると皮や実が堅くなり良い梅干しは作れません。また、梅酢が上がりにくく失敗の原因になります。
青い梅は、梅漬け、梅酒、梅ジュースにすることをお勧めします。
なお、黄色くなりかけの梅は追熟すれば、漬けごろになります。
青い梅を生で食べるとお腹をこわすなどと言われますが、これは、梅に含まれるアミクダリンという物質が要因と言われています。
アミクダリンは、梅の熟度が増すにつれ減少し、梅を塩や砂糖で漬け込んだり、加熱することで心配はなくなります。
カリカリ梅には未熟な青い梅を使用します。南高梅は果肉が多く、皮が柔らかいため向きません。また、紀州産の小梅は柔らかい梅干し用として熟した頃に収穫されるので、皆様が手にする頃には、熟度が進みすぎてカリカリ梅に向きません。
原因としては、追熟させている時であれば、梅の実に小さいキズがあったか追熟させすぎたことが考えられます。アク披きした場合も、茶色になることがあります。
梅にカビが生えていなければ漬けることは可能ですので、すぐに塩漬けするようにします。ただし、熟しすぎているため、漬けてからカビが発生しやすいので食酢を入れる等(A-7を参照)をお勧めします。
※茶色の梅を漬けると、皮が切れる可能性が高いですが、天日干しをすれば茶色自体は目立たなくなります。
原因として考えられることは、(1)梅の熟度が足りない、(2)材料の割合が間違っている等です。
(1)の場合・・・おもしを少し重めにしてください(梅の重量と同量)。
(2)の場合・・・割合を守って漬け直してください。
カビを取り除いて、食酢を加えてください。量は梅2kgで200〜400cc程度が目安です。梅酢が濁っている場合は、梅を取り出して流水で洗い食酢で再度洗います。
梅酢は、一煮立ちさせて冷まして再利用するか、新しい梅酢(市販品、前年漬けた際の梅酢等)で漬け直します。容器等も洗浄し、熱湯消毒(ポリ容器は酢を含ませた布等で拭く)して漬け直します。
強い日光にさらすことにより、細菌やカビの繁殖を抑え、水分が少なくなり、梅干しを長期保存させる効果があります。
また、皮が柔らかくなり風味も増します。
1日の日照時間を10時間として、Lサイズの梅で最低3日、2Lサイズ以上は4日以上が基準です。小梅は3日です。
生の梅の50〜60%の重さになれば大丈夫です。
塩の結晶である場合が考えられます。干している時にカビが生えることは、ほとんどありません。
保存してすぐの場合・‥天日干し不足が考えられますので、軽く天日干しをしてください。
保存して数ヶ月後の場合・‥純粋な梅エキスなので、そのまま置くと味がまろやかになります。
電子レンジで軽く熱が通るくらい温めてください。梅干し1粒をお皿に入れてラップをし、600Wなら約20秒温めます。
多少ですが柔らかくなります。
塩分20%程度で漬けた梅干しは、基本的にいつまででも保存できます。
20%程度で漬けた後、塩抜きした梅干しは7日程度です。
塩分が低い梅干しは冷蔵庫で保存し、早めにお召し上がりください。
塩分10%程度で漬けた梅干しは冷蔵庫保存で約1年を目安にしてください。