韓国の食器
格式のあるお膳立てのときに使われるお揃いの食器です。銀、真鍮(しんちゅう)、磁器、木製などがあり、平鉢(テジョブ=汁ものの器)以外は蓋付きが原則でしたが、最近は茶碗(パプゴンギ)だけに蓋があるものが多くなっています。飯床器は茶碗、平鉢、鍾子(チョンジ=液体調味料の器)、蒸し器、皿などで構成されています。
匙(さじ=スッカラ)と箸(はし=チョッカラ)です。材質は銀、真鍮、ステンレス、木などさまざま。日本と違ってご飯も汁物も匙で食べます。
ご飯のお茶碗と汁物を入れる平鉢です。平鉢はテジョブまたはグックルッと呼ばれます。お茶碗 には蓋がついていますが、最近は蓋のないものも増えています。お客様をもてなすときや格 式の高い食事には、蓋付きのものを使います。
チゲ(鍋もの)用の土鍋です。日本の土鍋と同じように一度熱すると冷めにくく、火を止めてからもグツグツと煮立ちます。取っ手のないトゥッペギには専用の鍋敷きがあり、その鍋敷きを持って運びます。
軽くて便利なので、以前は多くの一般家庭で使われていました。食堂や学校などの給食の食器として、今でもよく使われています。
ノッグルッ、バンチャとも呼びます。鍮器は食器として広く愛用されて来ましたが、真鍮は変色しやすく保存に手間がかかるので、徐々に姿を消しています。保温性がありますが器そのものが重く磨きにくいので、一般家庭ではあまり使われていません。
小どんぶりのような麺器は、クッス(麺)、ネンミョン(冷麺)、カルクッス(手打ち麺)など、汁のある麺料理を盛るのに使います。一般家庭ではビビンバの器としても使われています。蓋付きの蒸し器はカルビ・チム(牛カルビの蒸し煮)などのさまざまな蒸し料理を盛るのに使います。熱い料理を盛って蓋をすれば、冷めずに熱いまま味わうことができます。